数学の勉強ってどうしたらいいの?「考えることが重要」とか「暗記でいいよ」とかいろいろと言われていて、よく分かんない!
ホントに悩んでしまいますよね。このページでは、そういう疑問に答えていきます。このページを読むことで、数学の勉強の仕方が分かるようになります。世間で言われていることと、少し違うかな?なんて思われるかもしれません。
ただ、これまで「医学部に行きたいけど、数学の勉強の仕方が分かんない(涙)」と言っていた人のお手伝いをしてきました。きっとあなたのお役にたてると思います。??がつくところがあるかもしれませんが、気楽な気持ちで読んで欲しいです。
目次
- 1 数学の勉強には2段階があります
- 2 定理、公式、典型問題の勉強の仕方を詳しく解説します
- 3 定理、公式、典型問題を覚えたあとの勉強の仕方
- 4 あなたの疑問に答えます。Q&Aコーナー
- 4.1 Q:定理、公式、典型問題って具体的にどんな問題集をやればいいの?
- 4.2 Q:定理、公式、典型問題が自分のものになったかどうやって判断するの?
- 4.3 Q:「問題ができなければ最初から解きなおす」とのことですが、1問の問題が覚えきるまで次の問題に進んではいけないのですか?
- 4.4 Q:「そんなやり方ではできるようにはならない」と言われました。本当にこのやり方で大丈夫ですか?
- 4.5 Q:「暗記数学じゃ簡単な問題は対応できるけど、思考力の必要な問題は対応できない」とよく聞くんですけど・・・
- 4.6 Q:定理、公式は証明ができるようになっておくことが重要って聞いたんですけど・・・
- 4.7 Q:問題集を勉強していると解答の部分以外に、「指針、考え方、ポイント」などが載っています。すべてを理解しておかないといけないのですか?
- 4.8 Q:何回しても解けない問題が出てくるのでが・・・
- 4.9 Q:言っていることはわかります。でも、そんなことしていたら時間が足りないんです・・・
- 4.10 Q:映像授業で勉強しています。最初に映像授業を見て、それから問題を解くようにしています。この場合、河見さんが言うような「予習するな」に反しているようで気になります。
- 4.11 Q:問題集のことまったく理解できないんですけど、どうしたらいいですか?
数学の勉強には2段階があります
定理、公式を覚えて、典型問題をしっかりと身につける段階
受験問題など、難しい問題を考えて解く段階。第1段階で身につけた事柄を使って解いていきます。
よく「暗記数学でいいよ」とか「いやいや考えないと数学はできるようにならないよ」なんて言われます。きっとあなたも聞いたことがあると思います。それで「数学の勉強、どうしたらいいのか分かんない(涙)」なんて状態になっていると思います。
実は、これって両方とも真実なんです。ただ、段階が違うだけ。定理、公式を知らない、典型問題の解法も知らない、そんな状態で「考えろ!」って言っても無理があるんです。
例えば、見ず知らずの土地でスマホも地図も何もない。そんな状態で「考えて目的地につけ!」なんて言われても無理ですよね。あたりまえです。
でも、数学においてはその当たり前のことに気づいていない人が多いんです。定理、公式、典型問題の解法は暗記しておかないと、考えて解くなんて無理ですよ。
第1段階の暗記をクリアして、はじめて第2段階に進むことができます。第2段階になれば、考える手段をある程度自分に身についている訳ですから、考えて解くという方法が可能になります。
まずは、徹底的に定理、公式、典型問題を覚えてします。そして、それからその得た知識を使って、考えて問題を解く
上記のように「まずは暗記」それから「考える」の流れが重要なんです。
ちょっと話がそれるけど、数学ができる人って上記のようなことを本能的に理解しているみたいです(驚き!)。「これは暗記しないといけない問題」「これは、これまで使った知識を使って考えて解く問題」と一瞬で判断しています。
数学の才能のある人は凄いんです。一瞬で見抜いちゃう。凡人の僕にはそんな芸当無理です・・・
学校の先生でも予備校の講師でも、問題集の製作者でもほとんどの人が元から数学ができる人。だから、その人たちの言うことを聞いていても、僕たちのような凡人はいつまでたってもできるようにならないですよ。
安心してくださいね。数学の能力がある人ってホントに少ないですよ。進学校でも上位2割くらいの人だけです。ですから、もともとの数学の能力があまり高くなくても、合格できます。
むしろ、もともとの数学の能力があまり高くない人ほどうまくいきますよ。数学が中途半端に得意な人は、感覚的にテキトーに問題を解いています。簡単な問題のうちはいいのですが、大学受験レベルとなればとたんにできなくなる人が多いです。
最初の能力があまり高くなくても、地道に暗記して解法を覚えていくことです。そうすれば、元から能力のある人を追い越すことができるんです。
こういうことを言いうと「数学が得意でない人のためのなぐさめね」なんて言う人もいます。ただ、嘘じゃないですよ。
なぐさめととらえたい人は、そうとらえてもらっていいです。ただ、これまで何人もの生徒を見てきた僕の本音。
たとえ今あなたが数学が苦手でも、少なくとも大学受験で足を引っ張らない程度にまでは数学ができるようになります。
定理、公式、典型問題の勉強の仕方を詳しく解説します
今から話す方法は、問題の1問、1問に当てはまる事柄です。勉強している問題集が全100問あるのなら、1問ずつ100問この解き方で解いていきます。
また、学校の授業などで一度はその単元を勉強したことのある人を対象にして話しています。
まだまったく勉強したことがない人の場合、参考書などで簡単にでいいので理解してください。それから、これから話す勉強法に進んだらいいですよ。
*100問も大変!なんて思います。最初のうちは確かに大変です。ただ、時間がたつとペースアップしてきます。ですから、当初予想したよりもずいぶんと早く終えることができますよ。
最初のうちは「こんなにあって大変。いつ終わるのかな?」なんてついつい思ってしまいます。でも、大変なのは最初だけです。この大変な時期さえ乗り越えてしまえばあとは簡単です。とにかく、最初だけは丁寧に頑張ってください。
*また、「こんな勉強の仕方、聞いたことがない」なんて思う人もいるかもしれません。「こんなやり方じゃできるようにならない!」なんて拒絶せずに、「ああ、こんなやり方もあるんだな」と軽い気持ちで読んでもらえればと思います。
ちょっと自慢っぽいけど、これまで数学が苦手な人が何人も医学部に合格した、門外不出の方法ですよ(笑)と言っても、特別なことは何もしません。単に効率よく問題集を進めていく方法です。読んでいってもらえば分かると思いますが、とても理にかなった進め方ですよ。
勉強の仕方について、簡単なフローチャートにまとめてみました。
*事前の予習なしにいきなり問題を解き始めます。
もちろん事前に予習してもらってもいいですよ。ですが、最終的に問題集に載っている問題を解けるようになればよい訳です。事前に(他の参考書や教科書で)予習をするとどうしても時間がかかりすぎて効率が悪いです。
どうしても事前に予習をしないと進めることができないという人以外は、いきなり問題集の問題を解いた方がいいですよ。
*まずいきなり問題を解きます。
いきなり問題を解きます。それで最初から最後まで自分一人だけの力でスムーズに問題を解くことできればOKです。その場合、次の問題に進んでください。
解けなかった場合、間違った箇所のみを見返します。この間違った箇所のみというところが重要です。最初でつまづいているのに、つまづいたところだけでなく一気に最初から最後まですべてを理解しようとする人がいます。ですが、それではなかなか頭に入ってきません。
自分が間違えたところを徹底的に覚えます。そして、間違えてしまったところがある程度理解できたなと思えたら、もう一度最初から問題を解いていきます。問題をもう一度解くときは、必ず問題の最初からもう一度解くようにしてください。
例えば、問題を解くための通過地点がA,B,C,D,Eとあることにします。Aでつまづいたら、まずはAを覚えることだけに徹底してください。
Aでつまづいた場合、解答部分はAだけを見て、それ以降は見る必要はないですよ。もちろん、答えの流れを知りたい人は見てもいいです。ただ、とりあえずAだけを覚えられたら十分ということを念頭に入れておきます。
それ以降は、時間をかけずにサラッと目を通すぐらいにしておいてください。なぜ、一気にすべてを理解したらダメかという理由は、後ほど説明します。
間違えた個所がある程度理解できたなと感じたら、もう一度問題を最初から解きます。今回は、A,Bを超えてCでつまづいたとします。その場合、Cだけを徹底し覚えます。そして、また最初から問題を解いていきます。
これの繰り返しで、一つの問題が最初から最後まで解けるようになるまで、繰り返し、繰り返し何度も繰り返します。絵でまとめてみました。
上図の場合、1回目、2回目ともAでつまづきました。そして3回目はA,BはできてCでつまづいた。4回目はA,B,CはできたけどDでつまづいた。そして、5回目にやっと最初から最後まで自分一人だけの力で問題を解くことができました。これでとりあえずOKです。
ただ、フィーリングがあったとかでたまたま解けてしまうことも多いです。ですから、1回できただけでは理解したと判断しないでください。どんなに、「完璧に理解した!」と思える問題でも、2週間くらいあけてもう一度問題を解くようにしてください。
それでも、解けていればOKですし、忘れていればまた繰り返し覚えてください。
一気にすべてを解かない理由
突然ですが、人間の脳の話です。
人間の脳は、既知のものから少しずつ範囲を広げていき、未知のものを理解することは得意です。
一方で、知らないこと、知らないこと、と未知が連続すると理解力がとたんに落ちてしまいます。だから、ものごとを理解しようとするとき、徐々に知っている範囲を広げていく方法のほうが効率がいいんです。
人間の脳には、新しいものが連続すると拒絶するという性質があります。知らないこと、知らないこと・・・と、知らないことが連続すると、脳が拒絶反応を示してしまいます。一気に知らないことを覚えようとしてもなかなか脳には残ってくれないんです。
一方、知らないことを一気にすべて覚えてしまおうとするのではなく、徐々に徐々に知っている範囲を広げていくやり方です。これだと、知らないことが連続する訳ではないので、脳は拒絶しません。既知のものから未知のもの、脳の得意分野です。ですから、拒絶することなく覚えていってくれます。
間違えたとき、間違えたところだけでなく最初から問題を解く理由
先ほどの問題です。A,B,C,D,Eがあって、Cが解けなければ、わざわざ最初から解きなおさずにCだけをやっておけばいいように感じます。でも、問題を解きなおすときは、最初から問題を解いた方がいいですよ。
最初から解くのは大変ですが、これには大きな理由があります。今から、その理由を3つ話していきます。
まず、ひとつめの理由。それは、単純に繰り返し、繰り返し解いていると暗記してしまうからです。
また脳の話です。脳は、重要なものを覚えていき、重要でないものは忘れていきます。で、脳が重要だと思える判断基準は、接触回数です。
ある情報に何度も触れていると、脳はその情報が自分にとって必要なものと判断し記憶に残します。一方、接触回数が少ないものは、その情報が重要でないと判断し、記憶から消していきます。
もちろん脳には、記憶を残すかどうかの判断基準は他にもありますよ。例えば、交通事故にあいかけたなど強い感情を伴うものは、接触回数が少なくても記憶として残ります。
でも、数学の暗記で強い感情を伴ってなんてなかなか難しいですよね。だから、暗記するには接触回数を増やすのが、一番なんです。
たいして重要でない事柄でも繰り返し、繰り返し聞いていたら覚えてしまいますよね。よく「私は記憶力が悪くてなかなか暗記でない!」なんて言う人がいます。でも、暗記は情報に接していさえすれば、無意識でも(むしろ「覚えない!」なんてしようとしても)覚えてしまいます。
電車通学や通勤なら、毎日通っていればたいして興味がなくても、途中に停車する駅の名前覚えてしまいますよね。繰り返し、繰り返し触れた情報は、脳の構造上絶対に覚えてしまいます。暗記しないほうが無理なんです!
ものごとを覚えるには、繰り返しが何よりも重要なんです。だから、間違った箇所だけでなく、最初から解きなおすようにした方がいいですよ。
最初から解く理由その2は、問題を速く解く訓練をして欲しいからです。
最初から解きなおすということは、同じ部分を何度か解くことになります。これってかなりメンドウなんです。時間がもったいないと感じる人もいます。
でも、この知っていることでも繰り返し、繰り返し解くということが計算力を高めます。そして、速く書くこともできるようになります。数学は、時間との勝負です。速く解けるようになるには、計算力が必要です。あと単純に書くスピードを上げる、この力も意外に重要です。
数学のできる人で、書くスピードがゆっくりしている人はほとんどいないですよ。だから、あなたも意識して書くスピードを上げるようにしてくださいね。できるだけ速く書くということを意識していれば次第にスピードアップしてきます。
僕、受験生のころ積分の問題が苦手でした。それで、積分の勉強をこのページで話しているのとまったく同じ方法で勉強しました。
当時とある問題集で勉強していました。その問題集に掲載されている問題は、本格的な積分の入試問題で、制限時間は20分から30分ばかりの問題です。
繰り返し、繰り返し何度も最初から解きなおしているうちにはるかに短時間で解けるようになってきました(もちろん、大変でした。でも、合格るにはこれしかないと頑張りました(笑顔))。
答えを出すだけでしたら5分以内で出せるようになったんです。制限時間20分から30分の問題で5分って凄いよね?答案はきれいには書いていません。もし、きれいに書いたとしても10分くらいで解けていたと思います。
で、センター試験の過去問なんかを解いてみても、これまでだったら時間が足りなかったものが、ラクラク制限時間で解けるようになったんです。
もう、自信満々「何度解いても100点とれる!」って感じでした。実際、本番のセンター試験でも、IA,IIBともほぼ満点(不等号の向きを求める問題だったかな?単純な問題で2,3点減点。でもそれ以外はできました)。大学受験本番の2次試験でも、制限時間120分のところ60分くらいで解けて「ホントかよ?」なんて自分でもびっくりしたことを覚えています。
繰り返し、繰り返し解いていると、短時間で問題が解けるようになってきます。これってホントに重要ですよ。普段の勉強でも短時間で解けるようになれば、同じ時間勉強しても、勉強できる量が変わってきます。
また、時間との勝負である受験でも、速く解けることほど有利なものはありません。
問題を速く解くには、計算力を上げることと単純に書くスピードを上げる、この2点が重要です。繰り返し解いているうちに自然とこの力がついてきます。
問題を速く解くには、この訓練をしていくしかありません。特に国立医学部の場合センター試験が第一関門です。「センター試験は簡単だ!」なんて言う人がいます。でも、これは間違いですよ。センター数学で9割以上とるには相当な実力が必要です。
短時間の勉強でセンター試験で高得点を狙うなんて無理な話です。地道にやっていくしかありません。
地道と聞くと大変そうですが、実はそれほど大変ではありません。数学の勉強で頑張っているのに、成績が上がらない人は単に勉強法が確立していないだけです。
「このやり方でやっていけばいいんだ」ということが分かれば、大変ではありますが「あれっ?当初想像してたよりは簡単だった!」なんてことが多いです。
同じ事を何度もするのは確かに大変かもしれませんが、それだけ得るものがあります。本気で大学に合格したいのなら、頑張ってみる価値があります。
この三番目の理由は、「なんだかオカルトくさいな」と信じにくいものかもしれません。
でも、でも、世の中の偉人はすべて実践しているみたいです。「何言ってんだ」なんて思わずに、「ああ、こんな話しもあるのか」なんて気楽な気持ちで読んでもらえればと思います。
ゴルフでタイガーウッズ選手というとんでもない選手がいました。僕、ゴルフのことはまったく詳しくはありません。でも、こんな素人の僕が、タイガーウッズ選手のプレーを見て「この人スゴイ!」と心から感激しました。@>
で、そのタイガーウッズ選手ですが、90センチくらいのパット(素人でも外すことがないほどの距離だそうです。当然、プロなら誰でもほぼ確実に成功します)の練習をひたすら何度も何度も繰り返していたそうです。毎日2回、100本決まるまで続ける!
ウッズ選手が言うには「普段の地道な練習によって、スーパープレーができるようになる」とのことです。
地道な練習とスーパープレーは何も因果関係はないように感じます。だって、90センチのパッとができるようになったとしても、20メートルも30メートルも離れたありえない距離くらいのパットができるようになる。なんて考えられないですよね。
でも、そういえばスポーツ選手でも、一流と呼ばれる人ほと、いやになるくらい基本練習を繰り返しています。「もうできるから」なんて理由でやめる人はいません。
すでにできることであったとしても、それを繰り返すことによって、想像以上の力がつく、みたいです。僕もにわかには信じることはできないのですが、まわりを見渡してうまくいっている人は全員そうです。
で、数学に話を戻します。ある基本プリントをやってもらうとき、数学の成績がいい人ほどしっかりとやります。そして、「いい復習になった」なんていいます。
そして、成績の悪い人ほど「これはもう知っています」なんて言って、プリントをやりません。
もちろん受験勉強は数学の勉強だけをしていればいい訳ではないです。「知ってることをやるなんて時間の無駄だ」なんていう意見も理解できます。
でも、かつての僕がそうだったように「時間の無駄だ」なんて言っている人は成績が悪いんですよね。そうではなく、慣れてくればホントに短時間で解けるようになるのだから、ぐちゃぐちゃ言わずに解いてほうがいい。
「基本事項」「知っていること」「自分のできること」これらを繰り返し、繰り返し、やっていくということが、数学ができるようになる一番の近道です。
確かに大変だと思います。大変と言うか「こんなにやらないといけなの?」なんて精神的に大変なだけですが・・・でも、もしあなたが本気で医学部に合格したい!そして、今やっている勉強では成績が一向に上がらない、そう思えるのなら、今回紹介した方法でやってみたらいいと思いますよ。
ちょっと余談です。突然ですけど、映画の話です。
例えば宇宙人が突然現れてパニックになる映画ってありますよね。そんなとき、宇宙人が現れるまでに、「親子3人で楽しんでいる姿」や「友達同士や恋人同士で会話している姿」など、僕たちが知っている日常生活を映します。最初の数分は、必ずこういった姿を見せて、そこから宇宙人が現れてパニックになります。
最初の日常風景を描かずに急に宇宙人が来るシーンから始めると脳がついてきません。最初に知っていることを流して、脳に安心をさせてそこから急展開していきます。
さっきの暗記の話と同じですよね。とにかく、脳は知らないもの、知らないものと知らないものが連続すると拒絶します。知っているものから、知らないものなら頑張って覚えてくれようとしてくれます。
いきなり映画なんて関係のない話を出してゴメンなさいね。でも、とあるシナリオライターが上記のようなことを言っていて、「なんだかすごい!」と僕自身が感動したので、書いておきました(笑)
定理、公式、典型問題を覚えたあとの勉強の仕方
定理、公式、基本問題が覚えられました。で、いよいよ考えて問題を解けるようになります。
ただ、この第2段階の勉強の仕方って、言わなくても大丈夫なんです。第1段階めの暗記が済んでいたら、「この問題解いてみて」と難しい問題を出されても、自然と考えて解くことができます。もうすでに、あなたは考えて解くということができるようになっているんです!!
第一段階が終わったら、受験対策の8割(あるいは10割!!暗記数学だけで受かっちゃうところが多いです。医学部でもトップ2割を除いて簡単ですよ)終わったようなものです。
僕の教えている生徒さんの場合、第2段階の勉強法として志望校と同じレベルの大学の過去問をアトランダムに解いてもらっています。
問題集に掲載されている問題は、良問ぞろいです。でも、実際の大学受験に出題される問題は、「なんでこんな問題出題するの?」なんて問題も出題されます。
例えば、
大学受験で(1)、(2)となっていると普通は(2)は(1)を使って解きます。ですが、(1)、(2)となっているのに、(2)はまったく関係のない問題で(1)は使わない
工夫も何も必要のない単なる計算だけをさせる問題(通常、大学受験で出てくるのは工夫次第で計算が簡単になるというものが多いです)。
他にもいろいろと、通常の問題集で出題されないような悪問が出題されます。
そういう悪問に慣れてもらうため、いろいろな大学の過去問を解いていきます。
ただ、第一段階でもうすでに考えるための道具をあなたは手に入れています。ですから、考えて解くことができますよ。
繰り返しになるけど第一段階さえクリアしたら、受験対策のほとんどは終わっています。実際、僕のところから医学部受かった人の多くは、「受検間近にやっと第一段階が終わった。過去問対策などもっとしておきたかった」という中途半端な状態でも合格してくれています。
ですが、数学で高得点をとりたい、数学で点数を引っ張って合格したいという人は、この第二段階の実践的な勉強は本当に効果的ですよ。
あなたの疑問に答えます。Q&Aコーナー
Q:定理、公式、典型問題って具体的にどんな問題集をやればいいの?
【回答】
「第1段階で、定理、公式、典型問題を覚えるっていうことだったけど、具体的にどんな問題集をやればいいの?」と質問を受けます。
これは有名な問題集で言えば、青チャートまたは黄チャートの例題部分(エクササイズや章末問題はしなくていいですよ)だけ、フォーカスゴールドの例題だけ、基本問題精講の例題だけ、あと教科書準拠の問題集で言えばクリアーや4ステップの問題。
上記は、覚えるべき典型問題です。こういった問題をしているときは、考えるという作業は必要ないですよ。とにかく暗記して解けるようになることが重要です。
あと、僕が作ったプリントでも当然いいですよ。市販の問題集は、独学用というよりも誰かに教えてもらうことを前提に作っています。でも、僕のプリントは独学が前提なので詳しく解説が書かれています。
自分で言うのもなんなんですが、かなりおすすめですよ。詳しくは、こちらのページを見てください。以上、営業トークでした(笑)
Q:定理、公式、典型問題が自分のものになったかどうやって判断するの?
【回答】
「定理、公式、典型問題を覚えるって言ってもどこまでしたらいいんですか?」とよく質問されます。それは、「ノートやヒントも何も見ず自分だけの力で、最初から最後まで解いて答えを合わせることができる」そうなれば理解できていると判断してもらって大丈夫です。
逆に、その状態までたどりついていないと頑張っていても、成績はあがらないですよ。やり始めても最初のうちはなかなか点数にはつながりません。でもそれでも頑張っていると急に点数が上がってきますよ。
繰り返しになるけど、重要なので話しておきます。
問題集に載っている問題を自分で解いてみて、ヒントを見ずに最初から最後まで自分の力で解ければOKです。また、定理、公式を覚えないといけないですが、問題が解けるということは必要な定理、公式は覚えられているということです。ですから、問題が解けているのなら、定理、公式の暗記に関しても大丈夫と思ってもらっていいですよ。
Q:「問題ができなければ最初から解きなおす」とのことですが、1問の問題が覚えきるまで次の問題に進んではいけないのですか?
【回答】
これは、ご自身の好きなやり方でいいですよ。
僕の場合、ひとつの単元が10問ほどの問題集で勉強していました。だから、ひとつの単元ごとに勉強していました。
とりあえず1番を解いてみて、つまづいた箇所を確認します。次に、1番をもう一度解くのではなく2番に進んでいました。そして、10問ほどの単元がすべて終わったら、もう一度最初の1番から解いて、すべての問題が完璧に解けるようになるまで繰り返しました。
ただ、これは自由ですよ。同じ問題を時間をあけずに解いた方が理解が早そうと思えるのでしたら、そうしてもらったらいいですし、、僕のようにある程度の問題を繰り返しやるという方針でもいいです。
とにかく、自分一人だけの力で最初から最後まで解けるようになる、これが最終目標です。この部分さえ崩れなければ、自由にやってもらって大丈夫です。
Q:「そんなやり方ではできるようにはならない」と言われました。本当にこのやり方で大丈夫ですか?
【回答】
人にはあう、あわないがあります。全員にとってよい勉強の仕方だとは思わないです。でも、これまでの僕の経験、そして多数の人を指導させていただく中で、元々の数学の能力の高くない人は、暗記するしかないのかな?と感じるようになってきました。
もしあなたが「今のやり方ではでは数学の成績があがらない。でも、まわりのみんなが『数学は考えて解くことが重要だから』と言っているので、絶対に成績はよくなりそうにないけど、頑張って解いていこう」と感じていたら、今回紹介した方法を試してみる価値はあると思いますよ。
少しまわりくど言い方だったよね。ごめんなさい。昔の僕もそうだったんですけど、変にまじめなところがあって、とにかく周りで言われていることに合わせようとしてしまっていました。
もちろん、そのやり方があなたにあっているのならそれでいいですよ。でも、「この勉強の仕方では100パーセントの確率できるようにならない」なんて思いながらも、「周りがいってるから」なんていう理由で、あっていない方法で続ける人がいます。
どんなに優れた方法であったとしても、あなたにあっていないのならすることはありません。でも、ちょっとでも「あっ、この解き方いいかも?」と思えるのでしたら、そのご自信の判断を信じて続けていけば、必ず結果がついてきます。
どんな勉強の仕方でもいいです。問題集を自分一人だけの力で解けるようになって、数学の成績があがらなかった人は一人もいないですよ。アプローチの仕方は自由、どんな方法でも、とにかく自分一人だけで問題が解けるようになれば、あなたの数学の成績は必ず各段に上がります。
あまり勉強の仕方を気にすることなく、「あっ、これ自分にあっていそう」と思えるのなら、自信をもってやってもらえばいいです。「できるようになる」という証明は、これまで多くの生徒さんで証明されています。やればできるようになるので、頑張ってくださいね。
Q:「暗記数学じゃ簡単な問題は対応できるけど、思考力の必要な問題は対応できない」とよく聞くんですけど・・・
【回答】
受験生のときの僕もそう思い込んでいました。それでは、いっこうに成績がよくならずに、悩んだあげく勉強法を変えてみました。そうすると、「ビンゴ!」自分でいうのもびっくりなんですが、おどろくほど成績があがりました。
センター試験ではらくらくほぼ満点(2,3点ミスったかも?)、国立の2次試験でも試験時間120分のところ60分くらいでほぼ満点。えっ?国立2次でこんなに簡単なの?なんて拍子抜けしたほどでした。
ちなみに僕の受かった大学は筑波大学です。筑波大学は医学部も同じ試験です。暗記数学の僕でも満点とれました。あなたも、満点とれますよ。
ちょっと自慢っぽくなってしまってごめんなさい。ただ、勉強法を変えるだけで、中途半端な頭の僕でもできるようになりました。だから、きっとあなたもできるようになりますよ。
例えば、とある100問の問題集の問題が解けるようになったとします。5問や10問程度でしたら、単なる丸暗記出とけるかもしれませんが、100問となるとそうはいきません。
100問解けるということは、知らないうちかもしれませんが、数学の力がどんどんとついてきているということです。
その証拠に、これまで僕は多くの生徒さんを見てきました。暗記数学でもなんでもいいです。どんなやり方でもいいのですが、問題集が自分一人だけの力で解ける人で、数学の成績が上がらなかった人は一人も存在しません。
問題が解けるということは、意識できているかどうかは分かりませんが、あなたに数学の力がついてきているということです。だから、心配しなくていいですよ。
また、暗記数学はこのサイトで紹介した第1段階です、第2段階として考える数学を通して思考力を養っていってもらえばいいと思います。
ただ、東大、京大、阪大といった一部の超難関大学を除いては、そもそも思考力の必要な問題自体が出題されません。ですから、国立医学部でも第1段階をなんとか、クリアできたから、まだかな?といった状態でも、合格していっています。
とにかく、どんな方法でも構いません。問題集に載っている問題を、自分一人だけの力で解ければ、それでOKです。頑張ってください。
Q:定理、公式は証明ができるようになっておくことが重要って聞いたんですけど・・・
【回答】
回答に進む前にまずは言葉の話からです。定理とは証明ができる事柄です。で、公式は定理の一種で定理の中で式を含んでいるものをいいます。
この言葉の定義からして、本来は定理、公式は証明できるようになっておかないといけません。
ただ、ただ大学受験のことだけを考えると、「(ほとんどの場合)定理、公式の証明はできなくても大丈夫です」
「ほとんどの場合」と付けたのは、大学によっては公式の証明が好きで実際の受験で出題してくることがあります。東大で三角関数の加法定理の証明やお茶の水女子大学でコーシーシュワルツの不等式の証明が出題されたことがあります。
過去問を見て、定理、公式の証明が出題される大学を受ける場合、定理公式の証明を覚えておかないといけません。ただ、定理、公式の証明が出題されそうにない大学(大学全体の90パーセント以上かな?)を受ける人は、定理、公式の証明は必要ないですよ。
もちろん数学の本来の意味からしたら、定理、公式は証明できないと意味がありません。ですから、勉強をすること自体は自由です。ただ、定理、公式の証明って中には非常に難しいものもあります。
この難しい公式の証明のために、「数学って難しい」と思ってしまう人が多いんです。
数学の力がある程度ついてくれば、そういって難しい公式の証明も理解することができます。まずは、定理、公式は暗記だけしちゃって、そして力がついてくれば証明を覚える、それでいいと思いますよ。
Q:問題集を勉強していると解答の部分以外に、「指針、考え方、ポイント」などが載っています。すべてを理解しておかないといけないのですか?
【回答】
問題集によっては、問題の下に解説部分があるものがあります。指針、考え方、参考、ポイントなどと書かれています。
もちろん問題集によるのですが、多くの問題集のそういった解説部分は、重要なものも多いのですが、重要でないものも多々あります。独学で解いている人が「何が重要で、何が重要でないか」ということを判断することは難しいです。だから、そういった部分はサラッと読んで、理解できない部分があったとしても、気にせずに進んでもらっていいですよ。
「この部分の意味が分からずに前に進めない」と、数学の点数にはまずまったく影響しないような微々たるところを気にして前に進めない人がいます。非常にもったいないことです。
問題集は、そういった解説部分で分からないところが出てきても無視をして、とりあえず問題が自分一人だけの力で解ければそれで十分です。
というのも、問題を自分一人だけの力で解ければ、解説部分で書かれている重要事項も理解できています。理解できていなければ問題は解けません。その他の解説部分はあまり重要でないので、心配する必要はありません。
だから、とりあえずは問題が解けるだけでいいですよ。解説部分の細かい部分を気にする必要はありません。
「そんなこと言って、指針に重要なことが書かれていたらどうするの?」なんて質問を受けることがあります。確かに不安になりますよね。もちろん、問題集によって変わってくるのですが、そういう解説部分には、不必要な部分も多分に書かれています。
必要なことだけを書いてくれていいのですが、難しすぎるもの、あるいは、あまり意味のないものが書かれています。当然、意味があるものもありますが、玉石混淆と言いますか、必要なものも必要でないものも書かれていて、独学している人が自分で判断することは難しいです。
ただ、先ほども言いましたが、とりあえず問題が解けていれば、OKです。8割がた理解出来ています。そして、その勉強法を通して数学の力があがってくると、何が必要で、何が必用でないか?ということが分かってきます。それから、解説部分を読み返してもらえば、言わんとしていることが理解できてきますよ。
最初のうちは、細かい部分にはこだわらず、とにかくく問題が解けていたらOKね、と思って進めてもらったらいいです。
Q:何回しても解けない問題が出てくるのでが・・・
【回答】
「問題集に載っている、問題をすべて・・・」なんて話しています。でも、どうしても理解できない問題とか、何回やっても解けない問題が出てくることもありますよ。
そんな場合は、「この問題ができないとダメなんだ!」なんて深刻になる必要はないですよ。解けなければ、また解答を見て、気楽な気持ちでやってもらったらいいですよ。
どうしても理解できない問題があります。不思議なもので、1か月ほどあけてもう一度解いてみらた簡単に解けてしまうということも多いです。
例えば、運動神経のある人はどんな競技をやってもすぐにできますよね。数学もそれと同じなんです。以前は解けなかったかもしれない。でも、数学の勉強を繰り返すことによって、数学の能力があがってきます。そうなると、かつては解けなかった問題でも、「あれっ?すんなりと解けてしまった」なんて言うことが多いですよ。
問題はすべて理解することがベストです。ただ、解けない問題が出てくることもあります。そんな場合も、あまり気にせずにやっておいてもらえばいいですよ。そのうちに解けるようになります。
こういうことをいうと中には「そんな悠長なことでどうするの?」なんていう人がいます。あとは、「理解できない問題はとばしてもいいと言っても、性格的に前に進めないんです。すべて理解しないとイヤなんです」と言う人がいます。
確かにそうかもしれないんですけど、大学受験はまってくれません。「どういうふうにしたら、大学受験に一番合格しやすいかな?」と自問することです。そうすれば、おのずと分かってくると思いますよ。
「大学受験では満点は必用ない。満点なくても合格できる」なら「すべてが理解できるのが理想かもしれないけど、理解出来ていない部分があっても合格できるんだな」、「理解できないものをいつまでも考えていても仕方がない」なら「ちょっとは気になるけど前に進もう」と思えます。
自己満足では合格できません。「どうしたら大学受験に一番合格しやすいかな?」と自問するようにしてください。
Q:言っていることはわかります。でも、そんなことしていたら時間が足りないんです・・・
【回答】
その気持ち本当によくわかります。ただ、繰り返しになるけど、数学って地道な暗記以外に解けるようになる方法はありません。
英語だとよく分かると思います。英単語をまったく覚えずに英語ができるようになる人っていないですよね。数学もそれと同じなんです。
時間がなくてあせる気持ち本当によくわかります。でも、どんな方法でもいいので暗記してしまわないと大学には合格できないですよ。
不思議なもので、「やってやる!」と決めたら想像していたよりもはるかに短い時間でできるようになります。やるやらないを決めるのはあなた自身です。迷っているのでしたら、やってみた方がいいですよ。頑張ってください。
Q:映像授業で勉強しています。最初に映像授業を見て、それから問題を解くようにしています。この場合、河見さんが言うような「予習するな」に反しているようで気になります。
【回答】
別に大丈夫ですよ。ただ、映像授業の場合、理解した気にされることがうまいので気を付けてね。必ず自分一人だけの力で最初から最後まで問題を解けるかどうかということが重要です。
問題を最初から最後まで自分一人だけの力で解けるようになるということが最終目標です。アプローチの仕方としては自由です。今回話した内容も、「もっとこうかな?」と思えるのなら、ご自身でどんどんと変えていっていいですよ。
ただ、「面倒だから」や「どうせやってもできそうにない」なんてネガティブな変更の仕方はやめてくださいね。「もっとこうした方がいいのでは?」というポジティブな変更の仕方ならうまくいきます。
Q:問題集のことまったく理解できないんですけど、どうしたらいいですか?
【回答】
人によって変わってくると思いますが、「解説を見ても聞いても全然分かんない・・・」なんてことあると思います。
僕も受験生のころにこんな経験があります。積分の入試問題を解いていました。当時はビデオ講座で勉強をしていました。
でも、先生の言っていることまったく意味不明でした。1ミリたりとも理解できない・・・そんなむなしい状況です。
「オレには無理・・・」なんて思っていましたが、自分にやれることだけをやっていこうと決めてやっていきました。
全然分からないけど・・・答えを見ることはできる。
全然わからないけど・・・答えをうつすぐらいだったらできる。
全然分からないけど・・・何度も解くことはできる(解こうと思っても全然解けない(涙)でも、問題を読むくらいはできる)
問題を解こうと10回以上頑張りました。10回やってまったくできなかったらイヤになるよね。当時の僕もイヤになっていました。でも、浪人していてここで逃げたらカッコ悪いと、繰り返し、繰り返し、とにかくくらいつきました。
で、ある朝のことです。今でも覚えています。「まーた、解けないのか・・・」なんて暗い気持ちで机に向かったのですが、「なぜだか解ける(驚き!)えっ、オレって頭よくなった?」なんて急に問題が解けるようになっていたんです。
今でも覚えています!よく「ものごとは急にできるようになるよ」なんて言われます。あれって本当だったんだな、なんて認識しました。
もしあのとき「全然分かんないや」と諦めていたら、永遠に数学ができることはなかったです。だから、今できなくても、今全然分かんなくても、突然解けるようになるときがきます。
「きっとできるようになる!」と信じて、でも深刻になりすぎることなく、頑張ってもらえればと思います。当たり前なんですけど、できるようになったら楽しいですよ。
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